蔵書をどうするかについて考える
これまで、泊まれる図書館のコンセプトを中心に考えてきたが、図書館たるもの蔵書がないと成り立たない。ということで、今回のテーマは蔵書について。
そもそも図書館の蔵書数ってどのくらいあるんだろう?という素朴な疑問について調べてみたのが、以下の結果。
・国立国会図書館・・・1,000万冊
・北九州市立図書館・・・171万冊
・福岡市総合図書館・・・120万冊
・福岡県立図書館・・・77万冊
・春日市民図書館(福岡県)・・・33万冊
・粕屋町立図書館(福岡県)・・・21万冊
・武雄市図書館(佐賀県)・・・20万冊
・福岡市中央図書館(福岡市中央区)・・・6万冊
・福岡市早良図書館(福岡市早良区)・・・5.6万冊
日本一の蔵書数を誇る国会図書館は別として、 政令指定都市では100万冊超、 市町村レベルでは数十万冊、 区レベルで数万冊レベルの蔵書数を数える。 ということで、図書館という名前を語るからには数万冊の蔵書を確保しておきたい、と一瞬思ったのだが、一方でこんな例もある。
徳島県神山町にある、その名も「秘密の図書館」。 ここは、人生の転機になった本を3冊だけ寄贈できる、というコンセプトの図書館。僕なんて、そのアイデアを聞いただけで行ってみたいと思うのだが、そこは図書館というよりも倉庫と呼ぶのがふさわしいほどのスペース。 しかし、それでも行ってみたい。
それは、厳選された良質の本ばかりが置かれている、という量より質の論理が(おそらく)成立しているからだ。泊まれる図書館は読書欲をかきたてる場にしたいから、蔵書には一定以上の質を担保したいと考えている。
たとえば、「自分が選ぶマイBEST10の本を寄贈すると、そのお礼として泊まれる図書館1日利用権をプレゼント」とか、そういう仕組みで良質な蔵書を増やせないかと。 かたや、無尽蔵な本に囲まれた空間が、本好きのワクワクを刺激するのも事実。ということで、量と質の両方を確保するには、本に精通した有志の選書部隊が必須になることであろう。
また、本棚の一口オーナー制度を取り入るといいかもしれない。図書館に自分の本棚が確保できるって、別荘的な感覚で所有欲が満たされるんじゃないかと。 そんな訳で数万冊の蔵書と、その質を担保するという難題に挑むことになる訳だが、どんな本が集められるか、大量の本をどういう手法で揃えていくか考え、実行していくのも楽しみのひとつになりそうである。
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