完成イメージの再構築
最近、今一度、泊まれる図書館のイメージを頭の中で考えることが多い。それは、建築物が飽和状態のこの時代に、まったく新しく図書館というハコモノを建てることに違和感を感じているから。そして予算を捻出するにも、既存の建築物をリノベーションして、新たな価値を見い出す方が、より現実性が高いと考えるからだ。
そんな中で、「泊まれる図書館」のイメージに近いのは「ONOMICHI U2(以下、U2)」だ。 ちょっとスケールが大きくて恐縮なのだが、このU2はサイクリストが望む衣食住をすべて揃えた「サイクリストの聖地」とも呼べる場所。
このコンセプトを、そのまま「本好きのための」に置き換えて、完成した空間をイメージすると、、、なんとワクワクすることだろう。 U2があるのは、広島県尾道市。実際に使われていた海沿いの海運倉庫を改装して作られた、総面積2,000m2の施設。建築には、個人的にとっても大好きな谷尻誠さんが関わっており、気持ちのいい空間ができあがっている模様。
と、ここまで大風呂敷を広げたはいいが、いかにダウンサイジングして「泊まれる図書館」の開館に結びつけていくか。本好きが心底、本を楽しむ空間にひたり、慌ただしい日常から開放される場を作っていくか。そして、その施設をどう運営していくか。 課題はまだまだたくさんあるが、「泊まれる図書館」実現に向けて、まい進するのみである。
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